未来日記

未来日記

いつも鬱々としていた丸の内OLの日誌。人生をポジティブに変えていくのは、自分の行動次第。

【お隣の社会は、未来を覗く窓】

小さい頃、「未来のことは神様しか知らないんだよ。」とお爺ちゃんに教えられた。

だから、何が起こってもいいように、しっかりと勉強して立派な大人になりなさいと。

 

でも、大人になってから、個々人に降りかかるミクロ的な未来は分からなくとも、社会の様子、特に違う地域、違う国の様子を知ることで、自分の生きる社会の未来はある程度予測できることのではないかと、感じることが増えた。

 

例えば、今、日本でブームとなっている民泊。

今日本では、まだホテル業界やマンションの管理組合等からの反対しかないため、異論を唱える声は弱く、一般的な関心もまだまだ低い。

 

対して、数年間先行して、民泊が浸透しているパリ、ニューヨーク、バルセロナといった世界的な観光都市を見渡すと、軒並みAirbnb社の台頭による不動産の価格高騰が断トツの問題となり、一般市民からの反対が同社の何よりもの大きな課題となっている。

 

そこで、Airbnb社は"One Host One Home"といったキャンペーンを打ち、複数物件を運営しているアカウントを強制的に締め出したり、稼働日数を自動カウントし、法定宿泊日数を超えた物件を強制凍結させている。

 

新たに民泊をスタートさせている知人が増えてきたが、一番心配すべきリスクは現行の規制や稼働率ではなく、もうすぐ、しかし確実に訪れるであろう業界情勢であろう。

 

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最近、働き方改革であったり、副業/複業を企業に認めるような世論が強まってきた。それらが実現した未来はどうなるのか。

 

下記現代のアメリカの中間層を紹介する番組で、垣間見た気がした。

日本では、「複業で仕事を2つ掛け持ちしている!」と聞けば、その存在はまだ珍しいため、格好いい、やり手だといったイメージが先行する。しかし、このビデオによると、複業/能力主義が当たり前に浸透しているアメリカでは、2つ、3つ仕事を掛け持ちすることは本職で十分な稼ぎを得られないことに他ならない。

 

巷では社員の副業を応援するサイボウズの取り組みが先進的で素晴らしいと讃えられるに対し、アメリカでは副業を行う従業員比率が高い企業は「従業員を十分に食わせられていない会社である」と世間的に見なされ、イメージダウンに繋がる。このビデオでは、公務員である消防士ですらも本職で一家4人家族を支える程の収入にならないため、3つ仕事を掛け持ちしている男性が紹介されている。

 

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誤解を恐れえずに言えば、長時間労働を容認し、専業しか認めないということは「うちの会社に忠誠心を持って働いてくれたら、あなた(及び配偶者、子供)の生活は保証しますよ」といった、ある種企業側の漢気のようなものだと、私は考えている。従ってその文化を完全撤廃し、合理的な働き方を促して従業員に他の収入軸を持つことを赦すことは即ち、会社が従業員及びその家族を養うという義務を手放すことにも繋がるのだ。

 

もちろん、ダラダラした意味のない長時間労働や会社が従業員を縛ることを肯定しているわけではない。

 

しかし、職の流動性が高まり、合理化を高めた先には、ホワイトカラー優勢の社会がさらに強化なものとなり、仕事の仕組みを設計する人(経営者や資本家等)と、仕組みに従う人(従業員、雇われる立場の人)の貧富差が信じられない程広がった未来が待っている。

 

「この事業のどの部分でチャリンできるのか?」

 

上司によく問われる言葉である。

昔は、業界やライバル企業の変異を追っていけば、未来を予測し、チャリンできる(=マネタイズする)ポイントの変化を負うことができた。しかし、目まぐるしく変化していく社会では、未来を予測するだけではなく、実際に未来を覗いた上で、組織の、そして自身の身の振り方を細かく設計していくべきなのかもしれない。

 

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あなたの、光になる。

素敵な先輩が異動してきた。

如何にも商社マン街道まっしぐらに歩んできました、と言わんばかりの会社人生40年戦士の先輩は、歓迎会で腹を抱えるほどのユーモアを混ぜこんだスピーチを披露してくれ、わたしをおおいに笑わせ、感動させた。

 

そして、歳にして30以上違う中、とても柔らかい物腰で、言葉の端々から知性とリスペクトを感じとれた。 

 

歓迎会終了後、寒々とした神田の街並みをひとりで歩きながら、明日から先輩と一緒に机を並べるのが本当に楽しみだ、と胸が熱くなった。

 

帰りの満員電車の銀座線に一歩足を踏み入れたとき、切りつけるような寒風にさらされたときも、いつもより憂鬱さが5%くらい減っているような、そんな気がした。

 

昨日より今日、先輩から何か吸収できるかもしれないと考えたら、なんだか明日の朝はいつもより5分早く起きられる気がした。

 

そう考えると、

誰かの日常で一輪の花を添えてあげるような、

少しばかりの幸せとユーモアを届けられるような存在になることは、

「明日を生きるのが楽しみだ」とその人が思えるキッカケを与えることであり、

その人の人生に光を灯すことと同義なんだ。

 

たとえそれがちっぽけな影響力しか持たない、ろうそく並みの光であったとしても、

確実にその人の人生に照らす希望となっている。

 

ユーモアは正義であって、リスペクトは金なんだ。

 

はじまったばかりの28歳。

 

これから、いくつの光を集められるのだろう。

いくつの光を届けられるのだろう。

 

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28歳になりました。 Happy ever afterのその先へ。

年が明けて、気持ちはForever 21ですが、あれよこれよと誕生日を迎えました。
 
去年は20代の中で一番印象的だった1年であり、27→28に変わる今年は、19→20へ変わる瞬間と同じくらい、胸の中で感慨深いモノがありました。
  
20歳の誕生日の前日、大きな節目を前に、自分に何か思い出に残るプレゼントをと思い、中野~西立川(実家)まで、日付が超えるタイミングにゴールできることを見計らって、走ることにしました。
 
「20歳になるんだから、今までの弱い自分、起こしてしまった失敗を許してあげよう」と、ぐっちゃぐちゃな10代の黒歴史を1つ1つ思い起こしながら、中央線の高架に沿って30km弱道のりを走り切った青臭い思い出。
  
あれから8年。
 
思えば、今までのわたしの人生は、中央線の駅をひとつひとつ超えていったあの夜のように、スタンプラリー状に歩んできました。
 
貧しい文化大革命時代を生き延びえた両親の教えに沿って、良い大学に入り、大きな会社に入って。
 
「これを手に入れたら、一歩幸せに近づけるはず!」
 
そう信じて、得になりそうな、世間的に良しとされるような、見栄えが良いような、人から褒められるような、そんな人生のスタンプをひとつひとつ、不器用ながらも掻き集めてきた日々でした。
 
あとは、素敵な旦那さんと結婚して、子どもでも産んだら、もう人生上がりなんじゃないか、と。去年の今頃、27歳の頭まではそんなことをぼんやりと思い描いていました。
 
しかし、社会人も5年を超えてくると、
 
今まで一緒に無邪気にはしゃぎ、無為に時間を過ごしていた友人たちが、名誉、世間体、金銭と一線を課した「自分のやりたいこと、人生で追及したいこと」に向かって、ひとり、またひとりと旅立ちはじめました。
 
頑張ってねと、見送った彼らの背中は、
 
「みくは、どのように生きていきたいの?」
「みくの人生にとって、大事なことはなに?」
 
そのような問いを、わたしの心に強烈に植え付けていきました。
目を逸らせないほどに。
 
 
そして、27歳のある時、わたしは気づいたのです。
 
 
例えこの先、素敵な旦那さんと結婚できたとしても。
子どもを産んだとしても。
 
わたしの目の前には、まだ4,50年という雄大な人生が待っている。
 
その時間を、わたしはどうやってきていくのだろうか。
何をよりどころにして生きていくのだろうか。
 
都会のおしゃれなレストラン。
旅先で集めた色とりどりのマグネット。憧れていたブランドのバック。
一等地での一人暮らし、寝心地のよい広いベット。
自由な時間。
 
考えうる限りのキラキラしたスタンプの先に、桃源郷のような幸せが広がっているような気がして、今まで精一杯走り続けてきたけれども。
 
わたしが抱える虚しさは、やるせなさは、きっとスタンプラリーの延長で解消できる賜物ではない。
 
何を獲得したかではなく、何を生み出したか。
いかに早く走れるかではなく、いかに自分の道を切り拓いてきたか。
金銭的な豊かさではなく、精神的な充足感。
 
これらのことに、きっと幸せの種は落ちている。
そんな風に気付いた、27歳の終わりでした。
 
 
今まで、幸せのよりどころや人生の正解を自分の外に求めていたけれども。
 
28歳はより、自分はどうやって生きていきたいか、
正解なき道を、じぶんの頭で、感性に素直になって、紡いでいきたいと思います。
 
2017年もどうぞよろしくお願いします!
 

2016年の振り返り

2016年の幕が閉じた。

昨年は20代の8年目で、あらゆるジャンルにおいて、一番勇気を出した年であり、一番挑戦した年でもあった。

 

120%の行動に対して、結果は70%というところで、最後まで思い通りにいかずに積み残した課題もたくさんある。2016年は今の自分の実力と勇気をすべて出し切ったのだから、それ以上の結果を出すこと、投資に見合う成果を求めることが2017年のテーマである。

そのため、2017はより知恵と戦略性に磨きをかけ、投資を惜しまない年にしたい。

2016年のTopicsを整理する。

 

1.家業のV字回復と完全引退

去年年初に売り上げが右肩下がりであることに大きな危機感を感じ、抜本的な見直しとテコ入れを行った。お正月の事業計画の立て直しからはじまり、丸々3か月に渡る大改装を経て、業績がV字回復した様子を見たときは、何とも言えない爽快な気持ちになった。

 

ビジネスにおける急速な業績悪化や、日常における予測不能な大きなトラブルはほとんどない。どれも、小さな予兆が少しずつあり、それに当事者である自分が見て見ぬふりをしたり、まだ大丈夫だろうと高を括っている内に、問題が肥大化するのである。

 

だから苦しくても、辛くても、目を背けずに早い内に問題の芽をつんだほうがよい。

 

逆に、自分にとって制御不可能な問題に関しては、良いアイディアが浮かんだり、解決の目途が立つまで敢えて先送りした方が良い時もある。また、直ぐに完全解決に持っていけないときは、やるだけやって、敢えていったん忘れる、といったテクニックも必要だ。でなければ、精神的なワーキングメモリーを消耗して疲弊するだけだ。自分でリスクを取って事業をすると、色々な知恵が身につく。これが一番の収穫だった。

 

2.プライベート

夢の実現等に関わらず、恋愛ですら多くの場合は、自分との戦いであるということを知った。また、第3者ではなく、相手と自分の1:1の関係性の中で、問題が発生したり、愛情の育成を左右する要因が潜んでいることを学んだ。

 

誰かとどんなに近くに居ようと、長い時間を過ごそうと、その人の性質やスキルは取り込めないが、相手を自分の心の中に住ませることによって、それは可能になる。要は、○○だったらこの時なんと言うか、この場合どうするか?と、その人になりきって自問自答することを繰り返すことによって、そのDNAを取り込めるようになるのだ。

 

好きの関心は、無関心ということを痛いほど思い知った。

伝統的な男女の役割を果たす醍醐味を知り、家事や料理に凝るようになった。

 

 

3.知恵への投資

下田美咲さんが発売する美肌Noteを購入し実践したところ、恐らく物心がついてから一番肌トラブルが減少した。今まで何軒もはしごした皮膚科、数十万投下したエステ代はなんだったんだろうと、知恵へ投資する大切さとともに戦略性を見誤る手痛さを知った。

 

管理職レシピもなかなか秀逸で、自炊の習慣がついた上に、体調/眠気の改善がびっくりするくらい進んだ。

 

何かに挑戦して成果が出なければ、「努力しているから」と言い訳をして状況が好転するのをだらだらと待つのではなく、素早く戦略性の妥当性を確認する必要がある。

 

同時に、目標出しと、細やかな記憶、定期的な効果測定も必要不可欠だ。

 

2017年は、これらを意識して、どんどん夢を仕込み、叶えていく1年としたい。

 

恐怖を取り除くのはポジティブシンキングではなくて、ロジカルシンキング?否、やっぱりポジティブシンキング。

大好きなキングコング西野さんが、興味深いインタビューをアップしている。

 

shigotonadeshiko.jp

 

特に、下記一文には非常に共感した。

 

僕は、恐怖を取り除くのはポジティブシンキングではなくて、ロジカルシンキングだと思っています。『こうで、こうで、こうなるから、大丈夫』ということを具体的に理論立てて説明し、納得さえできれば、人はポジティブになれる。ほら、初めての海外旅行は不安だらけですが、何度か経験して、その対処法がわかっていれば不安は消えるじゃないですか? あの感じです」 

 

かのいう私も非常に不安がりで、怖がりだ。

 

「未来は大胆だね、チャレンジャーだね」と評価してくれる友人もいるけれども、とんでもない。

 

私は自分ほど保守的で安定志向の人間は珍しいのではないかと思う。

 

物心がつく頃から、私は絶対に訪れてほしくない未来に関しては、冷静に分析した上で、ありとあらゆる手段を講じて回避する布陣を敷いた。更に、事前の仕込みだけでは飽き足らず、やむを得ず起こりうる最悪なケースを数パターンを想定し、そうなってしまった際の手当も併せて準備するのが常である。

 

14歳、高校受験の時。

「滑り止め、どこにする?」と相談しあう友人を横目に、私は念には念をと、私立公立県外県内含め計8校受験した。(内7校合格)

 

21歳、就職活動の時。

「大手いけるかな…。。><」と、不安を語り合う同級生の横で、私は生活保護を含む社会保障憲法の「基本的人権の保障」について学んでいた。当時の愛読書はBIG ISSUE。「何故皆、当たり前に就職できて一生働き続けられると思うほど楽観的なのだろう…」と不思議に思いながら、最悪職が見つからなくて一時的に路上に迷うことになったとしても、何とか生き延びれる策を真剣に模索していたのである。

 

昔から海外旅行が大好きで、アフリカ大陸を含む20か国以上旅行してきたのだが、旅立つ前には必ず有事に備えて、現地の中国大使館と日本大使館(中国大使館があてにならないリスクを考慮し)の連絡先を控える。更に、急死事故死するリスクに備えて、パソコンのハードディスクの整理は絶対に欠かさない。

 

最近は、「私たち、30になってもお互い独身だったら、結婚しよっか!」としたたかに異性の知人友人に布石を打つアラサーの友人を横目に、「生涯孤独で一生を過ごすことになりそうだったら、老後は一緒に暮らそう。」と親友に打診をしたばかりである。

 

ここまで書いて、自分でも病的なのではないかと疑う。

それくらい、私は本当に、本当に、怖がりである。

 

 

以前、定期的にデートしていた異性との関係に陰りが見え、

「もしかしたら、このまま一緒にクリスマスを迎えることはないのかもしれない…」

という心配が頭をよぎった。

 

時は銀杏がきれいな10月頃であったと記憶している。

 

一年で一番大好きなイベントであるクリスマスを、どうしても、大好きな彼と一緒に過ごしたい。

 

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だけど未来の保証はできないし、どうあがいだって、

私一人では離れていく人の心を繋ぎとめることも出来ないし、冷めていく愛情を温めなおすことも出来ない。

 

私は、悩んだ。

 

そして、ロジカル的に分析した。

 

結論、「クリスマスの思い出をつくる」という目標のみにフォーカスすれば、なんとか自分一人でもコントロール可能だという結論に達し、私は既成事実の作成に奮闘した。

 

結果、なんと1か月半以上も前倒しで、なんの脈略もなく

 

「メリークリスマス!!!!」

 

早すぎる季節外れのクリスマスプレゼントとカードを差し出し、

 

「(もし、関係が続いたら)あと2回くらい一緒にクリスマス祝おうね♡♡」

 

との言葉を添えた。

 

 

このように、西野さんに言うように、ロジカルシンキングを重ねて事前にリスクを認識すれば、最悪なケースは避けられるし、最低限押さえておきたいポイントは確保できる可能性がぐんと高まるだろう。

 

これが安心に繋がるのだと言えばその通りだけれども、ここには一つ、大きな落とし穴がある。

 

それは、リスクを認識することは、ネガティブな結果に意識を集中するとほぼイコールであるため、ついつい恒常的に物事を悲観的にとらえる癖がついてしまうということだ。

 

そして、現実は思考に引っ張られる。

 

深層心理で失敗するんじゃないかと思えば、失敗する可能性が高まるし、恋が終わるんじゃないかとばかり考えていたら、不思議なことに、本当に終わってしまうケースが多くなる。

 

しっかり計算された事業計画は、最悪なPassimic Caseを回避する力を備えると同時に、Optimic Caseに上方修正する可能性も奪ってしまうのだ。

 

先ほどの彼も、想定通りにクリスマス前に振られてしまい、2度目のお祝いをする予定だったクリスマスの本番には、涙をのんだ若き日の思い出だけが残った。笑

 

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どんなに悪い結果を想定していたとしても、心の手当の準備をしていたとしても、その通りになってしまうと、やっぱりとても辛いし、とても悲しい。前倒しにお祝いしたクリスマスの思い出は、失恋の痛みまで拭ってはくれない。

 

だから、ロジカルシンキングで、賢く準備して立ち振る舞うことも悪くないけれども、

 

「きっとうまくいく。」

「わたしはきっと、大丈夫」

 

そんな風に、根拠もなく、無邪気に自分を信じる力を持つこと。

 

ほしい未来を手に入れる、最強の武器はポジティブな心にあるのだと、最近は思い直した次第である。

楽しみな予定ほど、ドタキャンされても全然構わない。

旅行の飛行機をとるときは、いつも緊張する。

名前や生年月日は間違っていないか。

日程はあっているか。

手配する立場として、本当に無事に旅行を実行させられるのか…。

 

12月中盤に台湾旅行へ行くことが決まり、Skyscannerでチケットを手配した今朝も、例に漏れず、ドキドキしながら最後の決済ボタンをエイッと押した。

 

しかし、いつもとひとつ違うことがあった。

 

それは、余りにも嬉しすぎて、楽しみで楽しみで楽しみすぎて、

チケットが取れた瞬間に旅行が実行できるかどうか、全くもってどうでも良くなったからである。

 

元々生粋の中国生まれ中国育ちの私にとって、文字も言語も全て分かってしまう台湾は、海外旅行の行先としてなんの新鮮感もない。飲茶も夜市も、東京から大阪に出掛けてたこ焼きを喰らう程度の付加価値しかない上に、昨年だけで計7か国累計4回海外旅行に出掛けてしまったため、旅行という行為自体に飽きてしまったのだ。

 

そんなコンテンツ自体に1mmもの魅力も期待もない台湾旅行だが、同行する友人が、以前、「千と千尋の隠しの舞台となった九分を見てみたい、九分が人生で一番行きたい場所なんだ」と話してくれた。

 

長年憧れていた九分を訪れて喜ぶ友人の笑顔、それは私にとっての新鮮で魅力的で期待値の高い最高のコンテンツになると確信した。

 

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そして今朝、通勤の半蔵門線の中で実際に飛行機を予約した瞬間、九分の風景と友人のはしゃぐ可愛い姿が鮮明に脳裏に浮かんだ。

 

最近仕事で色々思い悩むことがあり、昨夜など一睡もできないくらい気持ちがふさぎ込んでいたが、脳裏に浮かんだその光景が、全ての疲れと憂鬱を吹き飛ばしてくれた。そして、「今日も頑張ろう。せめて1か月後の台湾に行く日まで、しっかりと生きてやろう」と、体の奥底から熱いエネルギーが湧きあがった。

 

流れていく日常の中で、希望という名の感情を手に入れる機会はなかなかない。

 

例えこの約束が実現されなくても、先払いした数万円のチケットが無駄になったとしても、友人の笑顔を実際に見ることがなかったとしても、確かな実感を伴った希望が、たった一瞬でも、私を心底楽しませてくれたのだ。

 

それで充分だと感じた。

 

だからこそ、本当に楽しみで楽しみで仕方ない予定ほど、意外にドタキャンされても全然かまわないのだと気づいた。むしろ、昔からの約束であるほど、そして直前のドタキャンであればあるほど、長い間希望と妄想で楽しませてもらったことになる。感謝しても、お釣りが出るくらいじゃないか。

 

自分を含め人間は気まぐれな生き物だし、トランプは大統領になるし、人生何が起こるか本当に予想できない。

 

わからないからこそ、タナボタ的に外部から降ってくる「楽しいこと」ばかりに期待せずに、未来が楽しみだと思えるような、この人生をもっと生きてみたいと思えるような予定を、怖がらずに、ためらわずに、自ら積極的にどんどん仕込んでいきたい。

 

例え結果としてその予定が実現しなくても、シコシコと仕込んだ楽しみは、必ず希望のカケラとなって淡白な日常を彩ってくれる。

 

もうすぐやってくる、街がキラキラと輝く季節に合わせて。

 

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賢さとは、自分という乗り物を上手に使いこなすこと。

ローウィンのワクワクする空気感が溢れる渋谷の土曜夜、騒がしい街の隅っこで学生時代の友人5人組で、しっぽりとおでんを突っついた。

 

順々と近況報告をしていく中で、Aくんは、8年間付き合っていた彼女と別れて傷心中との情報が共有された。穏やかで優しいAくん。私はこのような心が綺麗な人種に人生支えられてきたこともあり、個人的にはとても好きなのだが、彼自身「俺なんかと付き合ってくれる女の子いるかな~…」とがくりと肩を落とており、「まぁ、お前、優しすぎるよなー。それだと面白みに欠けて、飽きられるよ!」と周りに茶化されていた。

 

自信を失った友人を前に、この現状をロジカルに分析してみた。

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まず、大前提として、「自分なんていいところがない」と投げやりになるのは、あかん。一番やってはいけないことだ。

 

もちろん、何かに躓いた時、大きなショックが訪れた次の瞬間、このように自信喪失することはあるだろう。しかし、ネガティブなマインドを持ち続けることは即ち、自分自身の魅力の探求を放棄することだ。確かに人は皆、自分の魅力を客観的に分析することは難しく、嫌な部分の方が目につきやすい。他人に見つけてもらって、初めて気づく自分の良さもあるだろう。

 

それでも、だ。

 

自分の魅力を発掘する責任を放棄してはいけない。

 

この世に、魅力がない人はいないが、魅力を上手く引き出せない人はごまんといる。そして、自分の魅力を引き出すこと=自分という乗り物を上手に使いこなすことであり、仕事でもプライベートでも、自分をうまく使いこなせた人間だけが、自分の思い描く人生を手にすることが出来る。

 

そして、魅力とは、「ハードスキル」x「ソフトスキル」x「パーソナリティ」の掛け算である。

 

更にこの3つの要素が、かけ離れて、大きな体積を形成すればするほど意外性が生まれ、人間としての面白さ・深みが増す。よって、それぞれの要素がxyz軸に乗っていると仮定すると3次元に大きくプロットし、大きな三角錐を描くよう、自分を見せる工夫をすると一番効果が大きい。

 

今までの人生を振り返ってみてほしい。

 

イケメン・美人なのに、意外とモテない。

お金持ちなのに意外とモテない。

とても優しく、良い子なのに、意外とモテない。

 

そう思う友人が思い当たらないだろうか?

そう、3次元中1つの要素が突出していても、成果に繋げる(他人からの好意を獲得する/高次元の成果物を産む)ことは、実は難しい。すべてはバランスなのだ。

 

友人Aを例に出すと、

 

「ハードスキル(専門職で正社員)」x

「ソフトスキル(人に合わせることが得意)」x

「パーソナリティ(温厚で優しい)」

 

それぞれひとつひとつの要素はどれも魅力的ではあるが、いかんせんどの要素も距離が非常に近く、意外性が薄い。言葉を変えると、「このハードスキルを持っている人は、このようなソフトスキルを持っているだろうな」と、予想出来てしまう範囲に収まってしまっているのだ。

 

実際、Aくんには仕事熱心であったり、ハードにスポーツを行う等、たくさんの意外性がある。魅力がある。是非とも上手い組み合わせを探索して見てほしい。

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そして、最近とても面白い三角錐を目撃したので、そのエピソードも併せて披露したい。

 

ある日、友人Bが「今日の午後に、髪を切りに行く」と宣言し、バイバイをした。

 

その数時間後に、友人たちのグループラインでBの写真が共有されていたのだが、親指と人差し指を使って、iPhoneの画像を最大ズームしてみても、彼の散髪のBefore/After写真に、一縷の変化を見つけることも出来なかった。

 

美容院に行った後の髪形に全く変化が見当たらない等、女子特有の世界観だと思っていたため、私は目を疑った。ギャル男やイケイケのオシャレイケメンならまだしも、オシャレにも服装にも疎そうなBに限ってそんな細かな髪芸を繰り広げているはずがない。

 

そう思い、私はその秘密を探るべく、Bに会いに行った。

 

すると、Bは後ろ髪と横を短く切っており、前髪は伸ばしているという髪芸を展開しており、そのBefore/Afterの違いは確かに正面から確認することが出来ない、細かく手が凝ったものであった。

 

同時に、とてもとても、似合っていた。

 

非常に些細な出来事ではあったが、普段控え目で質素、且つタイがどこにあるかもわからずに海外旅行に行きたいと主張するBは、とてもじゃないが、自分を良く魅せる細かい計算ができるような賢いタイプだと全く思っていなかったため、とても衝撃を受けた。

 

しかし、Bを細かく観察してみると、カバンや服装等、目立つ大きい持ち物はブランド物ではないが、ひとつひとつの小物は高質且つ清潔であり(ボールペンはモンブラン、ハンカチはしっかりとアイロンがかかっている等)、それらはとても上手く組み合わさっていた。B自身は長身イケメン且つ若手の営業職であるため、目立つ高価な持ち物を身に着けていると目立ちすぎて嫌味に映ってしまう。しかし、日常にところどころ細かく丁寧なこだわりを散りばめることによって、たちまち気持ちの良い上品さが滲み出る。

 

とても器用で、上手な戦略だと感心した。

 

彼のマトリックスを分析すると、

 

「ハードスキル(イケメン)」x

「ソフトスキル(上品でセンスが良い)」x

「パーソナリティ(控えめで聞き上手)」

 

である。

 

どの要素を抽出しても、イケメンなのに控え目、センスが良いのに控えめ、控え目なのに上品と、どれもうまい塩梅で組み合わさっており、これらが普段の仕事ではおじさんを、そしてプライベートでは後輩女の子を悩殺している秘密であろう。

 

 

自分を活かすも殺すのも、結局は自分次第であり、本当の自分なんてどこにもない。すべては見せ方次第なのだ。

 

せっかく一度きりの人生ならば、賢く自分という乗り物を乗りこなして、大海原をスイスイと気持ちよく駆け巡りたいじゃないか。

 

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Aくん、不器用どうし、一緒に頑張っていこうね。