電気自動車テスラは最強のモテアイテムとなり得るのか ~女目線からの考察~
先週土曜日に、青山にあるテスラのショールームへ行き、念願の新型車であるモデルXの試乗を行った。
テスラの基本情報をおさらいをすると、
- 2003年に創業された電気自動車に特化したベンチャー。
- CEOのイーロン・マスク氏は”世界最高の起業家”と言われているすごい人。
- すべての車両に完全自動運転機能対応のハードウェアが搭載。
- ただし、実現には各国・地域の認可が必要となり、まだ実用に至っていない。
- 時価総額は約6兆円で、一時全米自動車メーカー第1位に(2017年8月現在。因みにトヨタの時価総額は20兆円)
これだけを見ると、
「ハイハイ、トヨタの1/3くらいの規模のアメ車メーカーね(*´ω`*)」
くらいの感想かもしれない。けれども、次のデータを見て欲しい。
このは昨年の両社の決算書類から引っ張って数字であるが、2016年、トヨタは1000万台生産しているのに比べて、テスラの生産台数は135分の1となるたったの7.6万台にとどまる。
大衆車を生産するトヨタと違い、テスラが展開している車が価格帯が高い電気自動車のみであるため、市場が小さいのだという事実を差し引いても、売上高で35倍の開きがあり、最終損益では万年赤字垂れ流し、更には黒字化のメドすら立っていないのに、6兆円もの時価総額を付けているのが、このテスラ様である。
更に、先日ジャンク債を発行した際も、瞬く間に飛ぶように売れたことも記憶に新しい。
テスラCEOのイーロンマスク
これがどれほど凄いことであるか、お分かりいただけただろうか。
実績がまだまだ出ていないにもかかわらず、テスラが株式市場でこれだけ人気がある理由は、世界中の人々から期待されているから以外に他ならない。
「でも、電気自動車や自動運転技術は、他の自動車メーカーも開発しているじゃない。テスラは何が違うの?(。・ω・。)」
まず、テスラは電気自動車だけにフォーカスして、生産開発している世界唯一の自動車メーカーであり、これは非常に前衛的なことである。なぜならば、通常の自動車メーカーは既存のガソリン車を生産するためのノウハウ、工場ライン、開発人員、下請け会社等大量の有形無形の財産を抱えている。しかし、電気自動車へ生産を振り切った場合、技術もノウハウもガソリン車とは全く異なるため、これらは一瞬にして負の財産となってしまう。また、電気自動車が売れれば売れるほど、メイン商品であるガソリン車の売り上げが下がってしまうといったジレンマもある。
よって、トヨタをはじめとする大手自動車メーカーはどこも電気自動車への開発に本腰を入れることが出来ていないのが現状だし、今後もすぐには状況は変わらない。
また、自動運転技術はレベル1~5まで段階別に分かれており、レベル4以上になると、運転手を必要としない自立運転が実現可能となる。
そして、テスラ社は唯一、現在自動運転4の技術まで開発が進んでいる自動車メーカーなのだ。
「売上も技術もどうでもいいから、モテるかどうか教えてくれよ!(」`o´)」」
おっと、ついついギークの血が騒いで、長々と語ってしまった。
下記にて、わたしが長年憧れたテスラに、遂に試乗出来た万感の思いがこもった当日の感想をレポートをするとしよう。
「わっ☆ドアが上から開いた~!すご~い!(๑˃̵ᴗ˂̵)و」
「なんかおっきいiPadがある~!╰(*´︶`*)╯」
「トランクが前にも後ろにもあるよ~いっぱい荷物入れそう( •ॢ◡-ॢ)-♡」
以上である。
当日は車が大好きだという車☆男子な友人Sに一緒に来てもらったが、
彼は隣で、
- 3.1秒で時速100kmまで加速させる場面で感動したり、
- 前後12個の超音波センサーによって自動で車間距離調整をする機能に驚いたり、
- 自動車高調整機能に唸ったり、
- 最新の音響機能に舌を巻いていたり、
といちいち感動するのに大層忙しい様子であり、試乗後には
「本当に本当に楽しかった・・・・!あー、テスラすっごくほしくなっちゃった><」
と大変ご満悦の様子であった。
しかし、車に疎いわたしみたいな一般人にとっては、誤解を恐れずに言うと、
テスラ=おっきい車+でっかいiPad
という印象しか残らなかった…(白い目)
確かに、快適であったし、最先端技術満載であることは理解できたけれども、残念ながら、普段運転をしない人にとっては凄さも楽しみもほとんど実感できないのである。
特に、3.1秒で時速100kmまで加速することにロマンを感じるのは、女性がネイルにこだわるのと同じくらい、異性からは全く理解できない男性特有の感情だと断言できるwww
なぜ男性って加速度や最高速度に興奮するんですか?
誰か教えてください…。
よって、長くなったが、題名の「テスラはモテアイテムとしてなり得るか」に対する答えとして、NOであり、おっきめの車とディスプレーで十分に代用できるという結論に至った。
「俺、1年前にこのレクサスを買ったときには、こんなにカッコいい車はないと思っていたけれども、今日テスラに乗ってすっかり自信を無くしちゃった…( ´・ω・`)」
試乗後、愛車で家路まで送ってくれている中、肩を落とすSくんがとても可愛かった。
しかし、Sくんのレクサスとテスラの機能的な違いが、わたしには、今でも、さっぱりわからない。
しょんぼりとするSくんの横顔を見て、来年の誕生日には、大きなiPadをプレゼントしてあげよう、と心に誓った。