未来日記

未来日記

いつも鬱々としていた丸の内OLの日誌。人生をポジティブに変えていくのは、自分の行動次第。

モテるコツは、世間のモノサシの外に身を置くこと。

近頃、とても美人な友人に「どうしたら彼氏が出来るのだろう。特に、合コンでモテないのが悩み」との相談を受けた。

 

18歳の時に恋愛市場に参入してから、今年でちょうど10年経つ。そう考えると、わたし自身、今まで50回以上はその類の飲み会に参加しただろう。でも振り返ってみると、合コンを通じて自分が大層モテたと感じた記憶も、胸が高鳴った記憶も、恥ずかしながらほとんど思い出せない。

 

むしろ、合コンで知り合った誰かを好きになったことなんて、実は、今までの人生で一度しかなかった。

 

それは数年前の夏。

 

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当時、仲が良かった男友達から「親友のイケメン薬剤師が最近彼女と別れた。賢い女の子を集めた飲み会がしたい」とリクエストがあり、幹事役にわたしが指名された。そこで、わたしは彼の顔に泥を塗らないようにと、東大卒才女、院卒美女、学習院卒のお嬢様と、経歴良し、育ちよし、容姿端麗と3拍子を揃えた最強の陣営にて、満を期して現場に向かった。

 

男性側の幹事、つまりわたしの男友達も、女性側のリクエストを聞き入れて、大変気合の入った六本木にある高級カラオケを予約してくれ、会場に着くやら、皆期待に胸が高まり、盛会の予感に胸を震わせた。

 

ところが、意外や意外。

 

最近失恋したという肝心の主役は、30分過ぎても姿を現さなかった。

 

イケメンの薬剤師であるとの前情報を胸に「ハイスぺの社長出勤か…」と女性陣の鼓動は高鳴る一方である。

 

場も大分温まった開始1時間後、ようやくその姿を見せた彼は、失礼ながらいゆわる典型的なイケメンではなかった。

 

そして、

 

薬剤師ですらないことが判明したw

 

幹事の勘違いで、彼は実は登録販売士という全く別の資格を持って漢方屋さんに勤めていた、ということだったのだ。

 

なんということだろうか。

 

大変失礼ながら、わたしは彼自身が予想をはるかに凌駕するハイスペック美女たちを目の前にして、委縮するのではないかと、心配になった。

 

「東大卒の、〇〇(東証1部上場企業)に勤めている、まゆみです」

「ゆきです。中学から学習院です。」

 

女の子たちが、ひとりひとり、自己紹介を進めていく。

 

ドキドキがハラハラに変わっていく。

恐る恐る顔を上げて、彼の顔を覗き込んでみる。

 

すると、

 

眉毛一つ動かさずに、優雅にシャンディーガフを啜っていたのであるw

 

「へぇ、君たち、かわいいね。それで?」

 

と、彼は奈良の大仏のごとく余裕のスマイルを携えながら、目の前にどしりと鎮座していたのであった。

 

なんという余裕…!なんという自信…!!

 

彼のあまりもの仏陀大物っぷりに、わたしが打ちひしがれた。

同時に、自分のちっぽけなプライドと傲慢さが打ち砕かれた音が聞こえた。

 

 

それから、わたしは彼をデートに誘い出した。

時間をかけて話をすればするほど、その生い立ちや人間性を知れば知るほど、

彼がどんなに多才であるか、どんなに賢い人間であるか、数えきれないほどの魅力が、ポップコーンのように次から次へと飛び出していった。

 

 

そして、いつの間にか、彼は一番の尊敬する友人となり、相談相手となった。

 

例えば、わたしがいつも通り思い通りにいかない仕事での悩みを、情けなくこぼしていると

 

「ねぇ、未来ちゃん」

 

電話口で優しい声が響いた。

 

「どうやったら、仕事が楽しくなるか、知ってる?」

 

「それはね、自分で提案して、創り上げていくことなんだよ。」

 

「未来ちゃんは俺と違って、大きな組織に居るから、なかなか難しいかもしれないけれども。でもどんな仕事だって結局は同じなの。主体性をもって、自分から創り上げていかないと、何をやってもきっと、つまらないままだよ。」

 

「俺はないものねだりはしないし、いつも、スーパーポジティブだよ。自分より賢い人も、出来る人もたくさんいる。だけど、俺だから出来ることがある。俺だから任せてもらえる仕事がある。それをひとつひとつ大事にしているんだ」

 

柔らかく、でも堂々と語り掛けるように、彼はいつも大切なことを教えてくれた。

 

そんな彼のいいところ、格好いいところを挙げたらキリがないけれども、ひとつだけ選ぶとしたら、やはり初めて逢った六本木のあの夜、穏やかな笑顔でシャンディーガフを啜っていたあの姿に凝縮されているのではないかと思う。

 

人は皆いろいろなモノサシを持って生きている。

例えば、恋愛市場では外見、収入、スペックが重視される。

そこで、わたしを含める大半の人は、隣の人より1mmでも大きく自分を見せたいと、無意識のうちに必死に背伸びをしてしまう。同時に、自分がどういう風に見られているのか、気になって仕方がなくなる。思ったより小さく見えているんじゃないかな…、背伸びしているのがばれているんじゃないかな…と、いつも内心ビクビクしている。

 

そんな中で、彼は一人、モノサシの外に精悍に立っていた。

そんなんで俺が測れると思ってんじゃねーよ、と。

俺の魅力、俺の価値はそんな薄っぺらいもんじゃねーよと、嘲笑うかのように。

 

今まで数十回経験した飲み会で、彼より外見が良い人、ハイスペックな人、優しい人はゴマンといた。でも、心に留まったのは、先にも後にも彼一人だけだった。

 

だから、恋愛は、美人コンテストじゃない。

スペック比べ大会でも、気遣い我慢大会でもない。

 

同様に、人生に於いても、仕事に於いても、合コンの他のメンバーや、同期入社のあの子に勝とうとヤケになる必要なんてない。

 

まず、あなたがどういう自分でありたいか。

どんな自分を格好いいと思うのか。

何が得意なのか。どんな自分が自分らしいのか。

それを素直に表現すること。

 

無理して、背伸びをしないこと。

そして、出来れば、勇気を出して、くだらない世間のモノサシから一歩離れてみること。

 

するときっと、そこから魅力の花が咲いて、自分らしさがそっと顔を出すんだ。

 

それに気付いて、見つけて、必要としてくれる人。

 

そんな人が、きっと自分にぴったり合う、未来の恋人候補なのだろう。

 

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